死亡事故のご遺族より、「被害者の立場、家族の気持ちを常に汲み取ってもらえた」と評価いただいた事例

• 2023/03/03

主な損害項目	金額
逸失利益	約237万円
慰謝料	約2000万円
葬祭費	約150万円
最終支払額	約2300万円※

※治療費除く、過失10%控除後

お客様の声

相談・依頼のきっかけ

福岡市在住の80代の女性が、横断歩道のない交差点を自転車で横断していたところ、右折してきた車にはねられるという事故に遭いました。

事故により、被害者の女性は脳挫傷、左大腿部開放創、急性呼吸不全、頭蓋底骨折、気脳症、頭蓋骨骨折等の怪我を負い、病院へ救急搬送されましたが治療の施しようがない状態と言われ、その後お亡くなりになりました。

近いうちに保険会社から連絡がくると思われるが、どう対応すればよいのか、これから何をしていけばいいのか全くわからないので教えてほしいと、ご親族の方よりお問い合わせいただきました。

被害者の方が弁護士費用特約に加入しておらず、弁護士費用の不安もあるとのことでしたが、ご説明の上、ご依頼をいただけることになりました。

当事務所の活動

ご親族の方との連絡手段としてLINEを活用することで、資料のやり取りや質問の受付などを手軽に行えるようにしました。

また、被害者の方の相続人が複数いたため、LINEグループを作成し、全員と情報を共有できるようにしました。

事故後しばらくたっても保険会社から連絡が入らなかったため、加害者が任意保険に加入していない可能性が出てきました。

加害者が任意保険未加入の場合、損害賠償請求を加害者本人へ行わなければいけなくなるため、任意保険への加入がある場合は保険を使用するよう、加害者本人へ働きかけたところ、無事、相手方保険会社に対応してもらえることになりました。

保険会社との示談交渉に向けて資料を集めることと並行して、被害者のご親族の方が加害者に対して抱いている感情を保険会社と加害者へ伝えました。

こちらの気持ちを知っていただくことで、誠意ある対応をしてもらえるよう働きかけました。

資料の精査が終了したころ、示談交渉に移りました。

当事務所が関与した結果

示談交渉前から保険会社にこちらの心情等を伝えていたこともあり、示談交渉開始直後からこちらの想定以上に良い賠償金額の提示を受けることができました。

金額の大きな事案の場合、なかなか折り合いがつかず裁判へ移行することも少なくありません。

裁判になった場合、解決までにさらに1年程度かかることが多いです。

しかし、今回は示談交渉段階ですでに裁判で獲得できると思われる金額と同等の金額の支払いを約束していただけたため、裁判へ移行することなく示談で解決することができました。

迅速に解決に至ったことで、ご親族の皆様の精神的なご負担も軽減することができたと感じています。

弁護士の所感（解決のポイント）

弊所にお問い合わせいただいたのが、事故からまだ1週間に満たない時期でした。

ご遺族の皆様は、突然故人を亡くされた悲しみに気が動転され、手続きに苦労なさっている様子が痛いほど伝わりましたので、出来るだけご負担をおかけしないよう、ご遺族のペースで進められるよう心がけてまいりました。

また、葬儀費用等高額のお立替えにつきましては、示談交渉まで待たずに相手方保険会社へ清算いただけるよう依頼し、経済的なご負担も取り除けるよう努めてまいりました。

本件は、過失が争点となり得る事案でしたが、このような重大な事故の場合、刑事事件が終了し、刑事記録（事故状況の分かる資料）が取得出来るまでに通常一定の時間を要します。

本件も、事故から事案完結まで1年以上のお時間を要しましたが、進捗のない状況でも、少なくとも月に1度は定期的にご連絡を差し上げることで、ご不安を与えぬよう、努めて参りました。

また、示談交渉時は、相手方から回答がくる度に、ご遺族の方との打ち合わせのお時間を事前に設定することで、余裕を持ってお打ち合わせが出来るよう心がけました。

適正な賠償金が補償されるとともに、ご遺族の方から、『気持ちを汲み取っていただけた』との身に余るお言葉をいただけ、弊所で少しでもご遺族の方々のお力になれていれば嬉しく思います。

2023.03.03掲載

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