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保険会社から否定されやすい損害費目

 弁護士の櫻井です。

 交通事故の損害賠償は、治療費、慰謝料、休業損害など、様々な費目に分かれています。

 そして、保険会社との交渉では、その費目ごとに多くの論点があるのですが、特に否定されやすい費目というものがあります。

 本コラムでは、否定されやすい費目の一部をご紹介していきたいと思います。

タクシー代

タクシーイメージ

 通院交通費は、公共交通機関や自家用車を利用した場合の費用を認定するのが原則です。

 つまり、通院にタクシーを利用するのは例外ということになります。

 このように、タクシー利用は例外ですので、「タクシー利用が相当」という条件を満たさない場合には、実際にタクシーを利用していても、相手方から賠償を受けることが困難です。

 では、「タクシー利用が相当」というのはどういうときでしょうか。

 裁判例はタクシー利用の相当性について厳しく判断しており、例えば下肢の骨折などで公共交通機関が使用できない場合や、そもそも公共交通機関がない郊外在住など、限定的な状況下でのみ認める傾向です。

入院費

病院イメージ

 入院費を賠償させるには、「入院の(医学的)必要性があること」が条件です。

 通院治療ではなく入院を選択する積極的な理由、と言い換えてもいいでしょう。

 そして、その判断は基本的に医師の意見が重視されます。

 このため、医師が入院を指示してれば比較的認められやすいですが、患者側から入院を求めて医師が応じたに過ぎない場合は否定されやすくなります。

 その他、入院中の外泊が多い場合や、もっぱら安静のための入院では必要性が否定されがちです。

入院時の個室使用料

 入院するほどの怪我をした被害者やその家族としては、個室を利用したいという気持ちが生まれるのが当然だと思います。

 しかし、裁判例は個室使用料の賠償に厳しく、医師の個室利用の指示があった場合や、危篤状態の場合、個室しか空きがなかった場合でないと損害として認めない傾向です。

まずは弁護士にご相談ください

相談風景

 これらの費目が問題になるのは、相手方が「タクシー代/入院費/個室使用料を払いますよ」と簡単に言っていた場合です。

 相手方が交渉段階で認めていたとしても、それは弁護士などが介入せず、賠償額がそこまで大きくならないことが前提となっているため、いざ弁護士が介入したり、賠償額が大きくなってきたりすると、「やっぱり払えません」と手のひら返しをしてくることがあるのです。

 そして、この手のひら返しがあったとしても、結局タクシー代/入院費/個室使用料の賠償条件をクリアしていなければ、裁判所もなかなか認めてくれないのです。

 このように、相手方が認めていても後に撤回されると非常に厳しくなる費目があります。

 だからこそ、早期に弁護士へご相談いただき、危険を排除しておいたほうがよいでしょう。

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