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自動運転がもたらす交通事故への影響

弁護士山口真彦

弁護士の山口です。

 

最近、自動車の自動運転技術が急速に向上していることは皆さんもご存知でしょう。

 

日本国内の自動車メーカー7社の研究開発費は約3兆円を超え、過去最高になる見込みです。

 

 自動運転技術の開発に各社が力を入れていることが数字にも表れています。

 

自動運転が発達することにより我々の生活にどのような影響があるでしょうか?

 

①安全面について

皆さんが最初に思いつくのはおそらく「安全」でしょう。

 

自動運転技術により人間による制御ではなく、コンピュータによる制御となり、交通事故が減ると考えられます。

 

 今まで交通事故の原因は、運転操作ミスなど「人」に落ち度があることが前提でした。

 

しかし、自動運転の場合、「機械(コンピュータ)」の不具合等が原因になると考えられます。

 

そうなった場合、不幸にも交通事故の被害者となってしまった人は誰にその責任を追及すればいいのかという法律上の問題があります。

 

この問題については、国土交通省が研究会を設置して、制度づくり(※)を始めています。

 

これからますます議論が活発になっていくでしょう。

 

②自動運転制御システムの乗っ取り

自動車

他方で、別の視点からの問題提起も行われています。

 

自動運転は、コンピュータにより運転を制御しているので、そこで懸念されるものとして、制御システムのハイジャック(乗っ取り)が考えられます。

 

 また、自動車に残された運転履歴などの個人情報の漏洩等サイバーセキュリティの問題もあります。

 

  • 制御システムを乗っ取られた結果、あらぬ方向に自動車が進行してしまい、事故を起こしてしまった・・・
  • 自動車に残された運転履歴がハッキングされ個人情報が漏洩した・・・

 

このような被害にあったとき、その損害をどう補填するのかという法律上の問題もあります。

 

この点、アメリカのある調査結果によると、今後の自動車保険は、運転手個人の過失による損害をカバーするものから、ハッキングされた場合の損害の補償やサイバーセキュリティ問題による損害の補償がメインになってくると予想されています。

 

つまり、保険会社が発売する保険商品も様々変化し、新しい問題に対応する保険が誕生すると考えられます。

 

まとめ

このように、自動運転には、今まで考えられなかったリスクも潜んでいます。

 

自動運転の普及により、交通事故が減り、安全な世の中になっていくことは間違いないでしょう。

 

しかし、メリットばかりに注目するのではなく、問題点にも着目し、早い段階からリスクヘッジすることも大事になってくることでしょう。

 

参考ページ

国土交通省HP「自動運転における損害賠償に関する研究会」

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