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 令和2年8月12日午後10時ころ、福岡県田川市でスマートフォンを見ながら軽自動車を運転していた22歳の女子大生が、犬の散歩中だった42歳の男性をはね、男性が水路に転落し、死亡する事故が発生しました。

ながらスマホ

 令和元年12月に道路交通法が改正され、厳罰化が大きく報じられたにも関わらず、現在もながらスマホによる事故が発生しています。

 私自身、ながらスマホの罰則が厳罰化されたことは、ニュースなどで知っていましたが、実際に条文を読んだり改正の前後の比較などをしたことはありませんでした。そこで、令和元年12月1日から施行された改正道路交通法では、ながらスマホの罰則がどのように規定されているのか、改正前の規定とあわせて調べてみました。

改正道路交通法における「ながらスマホ」の罰則

 まず、道路交通法(第71条第5号の5)では運転者の遵守事項として

 携帯電話、スマートフォン等を

  • 「通話のために使用」しないこと、
  • 「注視をしないこと」

を挙げています

 これらの運転者の遵守事項を前提として、

  1. 遵守事項の違反により「道路における交通の危険を生じさせた」場合(第117条の4第1号の2)
  2. 遵守事項を違反し、(交通の危険は生じていなくても)実際に携帯電話などを「通話のために使用し」、「手で保持してこれに表示された画像を注視した」場合(第118条第1項第3号の2)

の2つに分けてそれぞれ罰則の内容が決まっています。

改正前と改正後で罰則の内容はどのように変わった?

交通の危険を生じさせた場合

改正前

罰則 3月以下の懲役又は5万円以下の罰金
反則金 大型車1万2千円、普通車9千円、二輪車7千円、原付車6千円
基礎点数 2点

改正後

罰則 1年以下の懲役又は30万円以下の罰金
反則金 適用なし※基礎点数が6点となったため
基礎点数 6点

通話のための使用、保持、注視をした場合

改正前

罰則 5万円以下の罰金
反則金 大型車7千円、普通車6千円、二輪車6千円、原付車5千円
基礎点数 1点

改正後

罰則 6月以下の懲役又は10万円以下の罰金
反則金 大型車2万5千円、普通車1万8千円、二輪車1万5千円、原付車1万2千円
基礎点数 3点

 道路交通法の改正により、ながらスマホ運転により事故を起こしてしまった(交通の危険を生じさせた)場合は一度で免許停止になる規定になっており、事故は起こさなかったとしても、使用・保持・注視した場合の反則金の金額が普通車で3倍になっており、厳罰化されたことが分かります。

「注視」することの危険性

 「注視」とは実際にどのくらいの時間画面を見ることを指すのかについて明確に規定されている訳ではありませんが、警察庁のホームページでは、速度別に走行中の自動車が2秒間に進む距離のグラフを載せています。

 そのことから2秒間程画面を見ることを「注視」として、ニュースなどでも報道されています。

 時速60Kmで走行している自動車は2秒の間に約33.3m進むと言われています。

 2秒はほんの一瞬のようですが、走行中はその2秒が大変危険なものとなります。

 また、ながらスマホによる事故の場合は、減速していない状態で衝突することが多いため、携帯電話等を使用していない事故と比較して死傷事故に占める死亡事故の割合が約2.1倍にもなっているそうです。

最後に

 日常生活の中で自分がどれだけ気をつけていても交通事故に巻き込まれる可能性は誰にでもあります。

 SNSの普及などにより、スマートフォンなどが生活に不可欠なものになっていますが、自動車や自転車だけでなく歩行者それぞれが「ながらスマホは絶対ダメ」としっかり意識することが、交通事故が減る第一歩だと思いました。

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