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「外免切替」のこと、ご存知ですか? ー 手続き厳格化による外国籍の方の交通事故に対する対策 ー


1. はじめに

交通事故は日々世界で起きていますが、日本国内で外国籍の方が運転する自動車による交通事故のニュースを目にする機会が増えてきたように感じます。

記憶に新しいのは、令和6年9月に埼玉県川口市で発生した中国籍の19歳男性が起こした飲酒運転による死亡事故です。

この事故では、飲酒した上で時速125キロの速度で道路を逆走して、他の車に衝突し、衝突された車を運転する日本人男性が亡くなりました。

本年9月に中国籍の男性に懲役9年の判決が言い渡され、再び話題となりました。

このニュースを見たときに、外国籍の方が日本国内で運転する際に必要となる運転免許証はどうなるのだろうとふと気になったので、今回調べてみました。

2. 外免切替とは

免許証

外国免許を日本で運転できるように切り替える手続き(通称「外免切替」)について、福岡県警察の「外国免許からの切り替え手続き」のページには、以下のように記載されています。

外国等の行政庁等が発行した有効な運転免許証(外国免許証)をお持ちの方は、運転免許試験の一部を免除して、その外国免許証で運転することができる車を運転するための日本の運転免許(第一種免許に限る。)を取得する手続きを申請することができます。

引用元:外国免許からの切り替え手続き(福岡県警)

3. 外免切替の厳格化

外免切替の申請手続きは、令和7年10月1日から厳格化されています。

改正の背景には、外国人の免許取得時に一定の居住要件がなく、観光客等が免許を取得することが出来ていたこと、それにより(日本の)交通ルールを理解していない外国人による交通事故が発生していることがあるようです。

大きな改正点は、観光等の短期滞在者(滞在期間3か月以下)は、免許の申請が出来なくなったことですが、改正点は以下のとおりです。

  1. 免許取得手続きの厳格化
  2. <改正前>
    ・住民票がある者:住民票の写しを提出
    ・住民票がない者:旅券と「一時滞在証明」

    <改正後>
    ・免許申請時に、申請者の国籍にかかわらず住民票の写しを提出(例外的な場合を除く)

    ※3カ月以下の短期滞在の場合は、住民票が交付されないため、3か月を超えて滞在する人でないと免許取得ができない仕組み(観光等の短期滞在者は免許を取得できない

  3. 知識確認の厳格化
  4. <改正前>
    ・イラスト問題を10問出題
    ・審査基準:70%以上で通過

    <改正後>
    イラスト問題を廃止し、問題数を50問に増加
    ・審査基準:新規免許取得時と同様の90%以上に引き上げ

  5. 技能確認の厳格化
  6. <改正前>
    ・場内コースにおける実車による確認
    ・審査基準:70%以上で通過

    <改正後>
    ・横断歩道の通過等の課題を追加するとともに、新規免許取得時と同様に、審査基準についても、合図不履行や右左折方法違反等の採点を厳格化

    参考:免許申請時の住所確認及び外国免許切替制度の厳格化について(福岡県警)

4. さいごに

今回、実際に調べてみて、初めて外免切替という手続きを知りました。

国籍に関わらず、日本国内で運転をする以上は、全員が事故を起こさない意識を持って、日本の交通マナーを守ることが重要です

今後もますます外国籍の方が来日され、外国籍の方と共存していく世の中になると予想されます。

本年からの運転免許申請の厳格化が、外国籍の方も含め、社会全体の交通安全意識を高めていくきっかけとなれば良いなと思います。

私自身、このブログをきっかけに交通安全マナーについて改めて考えてみたいと思います。

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