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交通事故紛争処理センターの効果的な利用方法

 法的紛争の解決手段手段としては、裁判のほかにも、色々あります。

 前回のコラム「交通事故の賠償金は任意交渉(示談)では裁判よりも少額になる?では、示談の利点についてお話しました。

 今回は、ADR(裁判外紛争処理機関)のひとつである公益財団法人交通事故紛争処理センター(通称「紛セン」)についてお話ししようと思います。

 一般には、示談交渉で折り合いがつかない場合に、紛センへ申立てをするか裁判をするか、という選択肢が出てきます。

 紛センでは、下記のようなメリット・デメリットがあり、紛センを利用した方が良いかどうかは、これらを総合考慮して判断することになります。単純に「正当な賠償金を獲得したい!」という希望のみであれば、裁判を選択することになると思います。

メリット

  • 当事者間での交渉と比べて、第三者を交えての公平な解決が期待できる。
  • 裁判と比べて、通常、解決が早い。
  • 裁判を望まない場合に有効。
  • 紛センと協定を結んでいる多くの損害保険会社は、紛センの審査会の裁定に従わなければならない(一方で、被害者側は裁定に不満があれば拒否できる。→拒否した場合は、通常、裁判となります)。

デメリット

  • 裁判と比べて、紛センでは弁護士費用や遅延損害金は賠償されないので、低額になることがある。
  • 紛争処理センターの担当弁護士の力量にばらつきがある。

紛センでの解決事例

 以前、「早期解決を希望するものの、主婦休損を認めてもらえないことにどうしても納得いかない!」という被害者の方から相談を受け、受任して交渉したものの、保険会社が「家事労働分の補償はしない」との主張を一向に変えなかった事案で、早期解決のために紛争処理センターに申立てをし、主婦休損を認めてもらったものがありました。

 保険会社の、主婦としての休業損害を認めないという主張はよくあります。特にここ最近では、主婦としての休業損害が厳しく算定される傾向にあると思います。

 より多くの賠償金を認めてもらうには、通常、裁判を提起する方が良いですが、今回の依頼者が裁判を望んでおらず、また、早期解決の希望でしたので、紛争処理センターへの申立てをすることになりました。

 申立てでは、生活環境や家事労働状況などの報告書を作成し、有職者ではないことと主婦休損が発生していることを、根拠資料を添付して改めて主張しました。

 結果として、裁判ではより多くの休業損害が認められたと思いますが、その大部分を支払ってもらうことになりました。

 また、先日、後遺障害非該当だった方が、紛争処理機構(※紛争処理センターとは別物です)への異議申し立ててで、後遺障害等級11級の認定を獲得した事案で、この被害者の方も、紛争処理センターへの申立ての方向で検討しています。

 適切な解決方法は事案に応じて様々ですので、専門家へ相談をお薦めします。

 たくみ法律事務所では、紛センの利用は、交渉や裁判と比べた場合の具体的な賠償金額や解決時期の見込み等を考慮して、依頼者の要望に沿う形で行っております。

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