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適切な認定・賠償を受けるためには裁判をしたほうがいい?

弁護士向井

 先日、交通事故で左膝半月板損傷の怪我を負った方の裁判が終わりました。

 乗用車を運転していたところ、高速道路上で突然進路変更してきたトラックに衝突されるというとても大きい事故でした。

 今回裁判で一番大きな争いとなった点は、休業補償(症状固定日までの収入の減少を補填するもの)、逸失利益(症状固定日以降の将来の収入の減少を補填するもの)を算定するにあたり事故当時の収入をどのように認定するか、という点でした。

保険会社の主張と当事務所の主張

 一般的な会社員であれば事故当時の実収入、事業主であれば事故当時の所得額、専業主婦であれば女性の平均賃金、兼業主婦であれば実収入と女性の平均賃金のいずれか高い方、というような考え方が一般的です。

 今回の被害者の方は、妻とともに夫婦2人で整骨院を経営し(ただし院長は妻、申告も妻の名前でしている)、妻と家事を分担しながら5人の幼い子供を育てている方でした。

 当方は、被害者男性は整骨院で勤務しながら家事労働に従事する主夫(家事労働に従事する男性)であるとして、収入は女性の平均賃金として算定すべきであると主張しました。

 これに対し、相手保険会社は、被害者の男性が整骨院で勤務していることを示す公的な書類が存在しないこと、家事は女性である妻が行っている可能性が高いこと等を理由に、被害者の男性の収入は0円であり、休業補償及び逸失利益は賠償しないと争ってきました。

 しかし、家族構成を見ればお分かりいただけると思いますが、妻が整骨院で院長として朝早くから夜遅くまで勤務しながら、幼い子供5人の世話を一人で行っているということは現実的ではありません。

 妻と協力しながら、整骨院を経営しつつ、家事も分担して行っていたと考えるのが素直です。

 前述のように、一般的な感覚からすれば、妻が仕事も家事も全部一人でやっている、被害者である夫は何もやっていないという状況が非現実的であることは明らかであるにもかかわらず、被害者である男性が整骨院で働いていることを示す書類がない、家事は女性である妻がやっているはずだというような反論をして、休業補償や逸失利益の賠償をしないと争ってきていたのです。

裁判所の判断

弁護士向井

 結果的に、裁判所も、当方が主張していたとおり、整骨院の運営と家事を被害者である夫と妻が2人で分担して行っていたと認定しました。

 裁判をすると解決までに約1年ほど時間を要してしまいますが、妥当な認定、適切な賠償を受けるためには、裁判をしたほうが良い場合も多くあります。

 今回はまさにそのような事例でした。

 交通事故の被害に遭われお悩みの方は、是非一度ご相談ください。

主夫と認められ適正な補償を受けられた事例

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