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被害者にも過失があるという保険会社主張を裁判で退け、1619万円が補償された事例
【被害者】 | 30代男性 /糸島市在住 / 会社員 |
【傷病名】 | 第2腰椎椎体骨折、歯牙欠損、右肩腱板部分損傷、 頭部打撲、頚椎捻挫、右手背挫創、顔面挫滅創 |
【後遺障害等級】 | 併合8級 |
【活動のポイント】 | 後遺障害等級認定サポート・示談交渉・裁判 |
【サポート結果】 | 適切な後遺障害等級認定、適切な賠償額の獲得 |
主な項目 | 金額 |
---|---|
逸失利益 | 414万円(労働能力喪失期間:10年・労働能力喪失率:14%) |
休業損害 | 257万円 |
傷害慰謝料 | 240万円 |
後遺障害慰謝料 | 830万円 |
入院雑費 | 18万円 |
付添費 | 4万円 |
合計額額 | 1619万円(治療費除く・自賠責保険金含む) |
相談・依頼のきっかけ
糸島市在住の30代男性がバイクに乗って青信号で交差点を直進していたところ、赤信号無視の車に衝突され、転倒するという事故に遭いました。
事故により、被害者の男性は、第2腰椎椎体骨折、歯牙欠損、右肩腱板部分損傷、頭部打撲、頚椎捻挫、右手背挫創、顔面挫滅創等の怪我を負いました。
事故後約1か月間入院し、その後約1年半通院治療を行いましたが、痛みが残ってしまったため症状固定だと診断されました。
腰の痛みや顔の傷の後遺症について、きちんとした補償を受けたいということでご相談に来られました。
弁護士費用特約がついていたため、ご本人様の負担もないということで当日そのままご依頼いただくことになりました。
当事務所の活動
ご依頼後、後遺障害の申請を行うため、相手方保険会社や病院から必要書類を取り寄せました。
また、相手方保険会社が申請手続きを進めようとしていたため急いで中断するよう連絡し、弁護士関与のもと申請手続きを取れるようにしました。
当事務所が関与した結果
後遺障害申請の結果、
- 右眼窩下部及び右上唇上部の瘢痕について、人目につく程度以上のものとして9級16号
- 第2腰椎椎体骨折後の脊柱の傷害については、脊柱に変形を残すものとして11級7号
- 歯牙脱臼による歯牙障害については、7歯以上に対し歯科補綴を加えたものとして12級3号
- 右肩痛・右大腿部のしびれと痛み・頭痛、耳鳴りについては局部に神経症状を残すものとしてそれぞれ14級9号
と判断され、これらをあわせて併合8級の認定を獲得することができました。
後遺障害の認定後、示談交渉に移りました。
示談交渉において、相手方保険会社は依頼者にも過失があり、合計300万円程度しか支払えないという回答となり、こちらの考える金額と大きくかけ離れていたため、話し合いでの解決は難しいと判断し、裁判を起こすことになりました。
裁判が始まると、保険会社はこれまで争いにならなかった治療の必要性まで否定し始めました。
しかし、病院から発行されたカルテの内容をもとに反論を行い、必要な治療を医師の指示の下受けていたこと、事故後から一貫して痛みを訴えていたことなどを主張しました。
また、一番大きな争点となったのは逸失利益でした。
約10か月にわたり反論を続けた結果、裁判所から、逸失利益として414万円を認めるという意見を得ることができ、相手もそれを受け入れて解決することができました。
最終的に、依頼者に過失はなく、自賠責保険金819万円のほかに、800万円の支払いを求めるというところで和解することができました。
弁護士の所感(解決のポイント)
脊柱に変形が残った場合は特に、逸失利益が争われることが多いです。
今回も腰椎の形が変形したり、歯を補綴して差し歯になったりしたからと言って仕事に影響があるとは考えられず、14級程度の逸失利益しか認めないという強い姿勢を相手は崩しませんでした。
しかし、実際の依頼者の仕事現場を撮影した資料を提出したり、詳細な業務内容、業務における支障、周囲への影響について主張を行うことで、裁判官も依頼者の仕事内容を具体的に把握し、こちらの主張の意図をより汲み取ってもらえたのだと考えています。