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弁護士法人 たくみ法律事務所

足と歯の怪我について後遺障害が認定され、505万円の補償を受けた事例

【相談者】 女性(20代) / 福岡県大野城市在住 / 職業:会社員
【傷病名】 左脛骨遠位端骨折、左腓骨骨幹部骨折、左足関節外側側副靭帯損傷、
左足関節部瘢痕、左内果骨折、外傷性歯冠破折、外傷性不完全歯冠破折等
【活動のポイント】 後遺障害等級認定サポート・示談交渉
【後遺障害等級】 併合14級
【サポート結果】 適切な後遺障害等級認定・適切な賠償額の獲得

主な項目 金額
傷害慰謝料 173万円
後遺障害慰謝料 110万円
逸失利益 72万円
休業損害 128万円
最終支払額 505万円

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相談・依頼のきっかけ

 20代の大野城市在住の女性が、徒歩で通勤途中、交差点の横断歩道を青信号で渡り始めたところ、左折してきた中型貨物自動車に跳ね飛ばされるという事故に遭いました。

 女性は、そのまま救急搬送され入院となり、本件事故により、左脛骨遠位端骨折、左腓骨骨幹部骨折、左足関節外側側副靭帯損傷、左足関節部瘢痕、左内果骨折、外傷性歯冠破折、外傷性不完全歯冠破折等の傷害を負いました。

 退院後は形成外科・整形外科・歯科にて通院加療を受けられておりました。

 ご相談時、事故から約1年が経過し、手術とその後の抜釘等も終わられており、整形外科の医師からは左足の怪我について治癒している(これ以上良くならない)と言われておりました。

 こちらから、まだ治癒と診断されていない歯についての今後の治療や後遺障害、賠償までの流れ等についてご相談いただきました。

 

当事務所の活動

 ご依頼者様は、相談時までに相手方保険会社から、歯の特別な治療について治療費の対応が可能かどうか検討中と言われて、相手方保険会社から回答待ちの状態でした。

 受任後に当方から相手方保険会社に状況確認をしたところ、相手方保険会社が通院先の歯科医院に医療照会をかけて回答待ちでしたので、折を見てご連絡を行いつつ、治療の必要性・相当性について説明を続けました。

 そして、医療照会で得られた医師の回答も受けて、歯の特別な治療に関する治療費を相手方保険会社が支払ってくれることになりました。

 ご依頼者様には歯の治療に専念していただき、その間、当方にて診断書等の書類を取り寄せ、内容の確認を行いました。

 また、定期的にご依頼者様に状況等の確認を行い、症状固定後は後遺障害申請を行いました。

当事務所が関与した結果

 後遺障害認定の結果、左足関節痛、左下腿知覚鈍麻(左足部)の症状について、「局部に神経症状を残すもの」として14級9号、歯牙傷害について14級2号併合14級に認定されました。

 後遺障害認定の結果を受けて相手方保険会社との示談交渉を開始したところ、相手方保険会社からは、「通院交通費や休業損害は当方請求額の満額で認定するが、傷害・後遺障害慰謝料は6割ないし8割、逸失利益は喪失期間3年の限度で認定する」といった回答がされました。

 ご依頼者が若くして歯に後遺障害を残し、将来、亀裂が拡大するなどして悪化する可能性があること、後遺障害としては認定されなかったものの、足に傷痕が残ってしまったこと、これらの事情によりご依頼者様が深く傷ついていること等について詳細に説明したところ、最終的には後遺傷害慰謝料を裁判基準の満額で、傷害慰謝料は裁判基準と同程度の金額で、逸失利益については喪失期間を4年で認定してもらうことができました。

 裁判移行した場合、歯の治療費について争われる可能性が高いこと、休業状況等から休業損害が減額されるリスクがあること、ご依頼者も訴訟を希望されていなかったことから、裁判は行わずに示談することとなりました。

弁護士の所感(解決のポイント)

 交通事故で歯を破損した場合に、インプラント治療の費用を賠償してもらえるかどうかはよく争いになります。

 本件では、インプラント治療ではないものの、マイクロスコープを使った、通常の治療方法よりもやや高額な治療を受けられるかどうかが問題になっていました。

 歯科の主治医がマイクロスコープを使った治療の必要性を相手方保険会社に説明してくれたこともあり、無事に希望の治療を受けていただくことができました。

 また、本件では上記の治療にもかかわらず、歯の一部に細かい亀裂が残ってしまい、将来、それが広がってしまう可能性が指摘されていました。

 損害賠償の場面では、将来発生するかどうかが不確かな治療費を賠償してもらうことは難しいのですが、本件では後遺傷害慰謝料を満額で認定してもらうなど、慰謝料の部分で考慮してもらうことができました。

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