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弁護士法人 たくみ法律事務所

保険会社の示談交渉において、裁判した場合の総定額を上回る賠償金が補償された事例

【被害者】 男性(30代) / 糸島市在住 / 職業:自営業
【傷病名】 外傷性頚部症候群、頭部頚部挫傷、背部挫傷
【後遺障害等級】 14級9号
【活動のポイント】 後遺障害等級認定サポート・示談交渉
【サポート結果】 後遺障害等級認定・裁判した場合の総定額を上回る賠償金が示談交渉で認定

主な損害項目 金額
休業損害 約44万円
傷害慰謝料 約115万円
後遺障害慰謝料 約94万円
逸失利益 約39万円(労働能力喪失期間:5年・労働能力喪失率:5%)
最終支払額 約294万円(治療費除く)

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相談・依頼のきっかけ

弁護士荻野・弁護士小林

 30代の福岡県糸島市在住の男性が、赤信号停車中、後ろの車から追突されるという事故に遭われました。

 これにより依頼者は、外傷性頚部症候群、頭部頚部挫傷、背部挫傷の怪我を負われました。

 依頼者の入られている保険の代理店より、弊所にご連絡頂いたのは、事故から約1か月が経過する頃でした。

 依頼者は交通事故に遭うのも初めてで、過失割合や後遺障害について、また、今後の治療や賠償基準等、色々と相談されたいとのことで、保険代理店より弊所をご紹介いただいたとのことです。

 相談日程の調整を行い、相談当日は代理店の方と依頼者でご一緒にご来所頂きました。

 依頼者の保険に弁護士費用特約もついていたことから、相談の場でそのまま受任の運びとなりました。

当事務所の活動

 ご相談・ご依頼をお受けしたのは、受傷後約1か月が経過しようという頃でした。

 物損も未解決の状況でしたので、依頼者には治療に専念頂きつつ、弊所は物損の交渉をすすめてまいりました。

 物損は、依頼者のご意向としては買い替える予定であるが、納車まで数か月かかるので、出来る限り長い期間代車を借りたいというものでした。

 本来代車代は法的には1か月程度とみられることが多いですが、今回連休を挟むことも交渉材料に、事故日から約2か月間弱認めていただくことができました

 なお、入金も急がれていたので、示談書を取り交わさず、受任から1か月経たないうちに、口頭で示談が完了しました。

 また、物損の交渉と平行し、依頼者より事業のやりくりが厳しいとのご相談をお受けしました。

 依頼者は自営業者であり、示談交渉前の段階での休業の証明が難しい上、休業期間も1か月全日ということで、とても厳しい交渉ではありましたが、根気強く相手方保険会社にご本人様の状況をお伝えし、2か月全日以上の休業損害の内払い請求を取付けました

 ご本人様には、確定申告書や領収書等のご送付にご協力を頂きました。

 相手方保険会社より経過診断書の取付けを行い、また、依頼者への状況確認など行いながら治療の様子を確認し、事故から約7か月後に症状固定となりました。

 その後当方関与のもと後遺障害申請を行いました。

当事務所が関与した結果

 後遺障害申請の結果、自賠責保険において、第14級9号の認定を受けることができました

 認定後、示談交渉を行うか、結果に対し異議申立を行うか依頼者に相談した結果、可能性が低くても異議申立を行いたいとのご希望がございましたので、カルテの取付けや異議申立書の作成等行い、2回目の後遺障害申請(異議申立)を行いました。

 結果は残念ながら、初回の申請時と同じ、第14級9号の認定でしたが、ご本人様も結果に納得され、認定結果を前提に、示談交渉へと移りました。

 本件は裁判に移行した場合、20%ほどの素因減額のリスクがある案件でした。

 今回素因減額を取られることなく裁判をせず示談した結果、裁判リスク以上の賠償額を獲得することが叶いました。

 また、裁判になると、通常訴訟提起してから1年ほどは時間を要する場合が多いのですが、今回は、示談交渉開始から示談成立まで、約1か月弱でのスピード解決となりました。

弁護士の所感(解決のポイント)

 今回、事故直後からご依頼いただき、物損の交渉や、治療中の内払いの交渉から介入させていただきました。

 自営業ということで、ご家族の方からも、事業に関する書類の提供等ご協力を賜りました。

 弊所で獲得した後遺障害認定等級に対し、異議申立も行い、結果は残念ながら変わりませんでしたが、示談までの時間が伸びる等の各種リスクをご説明させていただき、結果にご納得感をもって、示談交渉にすすんでいただけたかと思います。

 事故に遭われた被害者の方にとって、賠償金だけでは解決出来ない苦しみがあることと存じますが、今回裁判に移行した場合の各種リスクのご説明をする中で、依頼者が当方を信頼し任せていただけたのも、依頼者のご意向に沿うことを第一優先に対応させていただいた結果、ご家族の方含め、信頼関係を築かせていただけたように存じます。

 その結果、訴訟外にも関わらず、裁判した場合の総定額を上回る賠償金の補償につながったと感謝しております。

2021.12.3掲載

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