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ご子息の怪我を案ずるご両親の精神的苦痛を加味した慰謝料が認められた事例
【被害者】 | 10代男性 / 福岡県那珂川市在住 / 学生 |
【傷病名】 | 脳挫傷・びまん性軸索損傷等 |
【活動のポイント】 | 示談交渉 |
【サポート結果】 | 適切な賠償金獲得 |
主な損害項目 | 金額 |
---|---|
傷害慰謝料 | 約143万円 |
入院雑費 | 1万8000円(裁判基準) |
最終支払額 | 95万円 |
相談・依頼のきっかけ
那珂川市在住の10代の男性が、信号機のない交差点を自転車で直進中に、左方から、同じく直進中の車と衝突しました。
その衝撃で男性の体は跳ね飛ばされ、ぶつかった自動車の対向を直進している別の車と再度衝突するという事故に遭いました。
二度にわたり車と衝突をしたことから、男性は頭を強く打ちつけ、意識のないまま病院へと緊急搬送されました。
事故により、脳挫傷、びまん性軸索損傷等の診断を受け、男性は10日ほど入院をすることになりました。
事故に遭うのが初めてで、何をしたらいいか分からないので全てお任せしたいとの申し出から、お父様よりご相談をいただき、弊所へご依頼いただくことになりました。
当事務所の活動
事故直後にご依頼をいただいたため、男性は入院中でした。
病院でいくつか検査をし、問題がなければ退院、その後、歩行訓練や知能テストのようなリハビリを受ける予定と伺いましたので、まずは治療に専念いただくことにしました。
男性は2日間意識がなく、事故直後は左視力の低下や軽度の高次脳機能障害が残存していましたが、神経症状は軽快したことから退院となりました。
また、懸命なリハビリの甲斐があり、退院後5か月を経過する頃には、通常通りの生活を送っていました。
今後、後遺障害が残るかどうかの経過観察を続けながら、事故より約7か月後に症状固定となりました。
非常に衝撃の大きな事故であり、当初は後遺障害の申請についても検討しておりましたが、症状固定時点で日常生活を問題なく送れていること、ご家族が早期の解決を希望されていることから、後遺障害申請せずに示談交渉へ進むことになりました。
当事務所が関与した結果
相手方保険会社との示談交渉を行うにあたり、付添費、傷害慰謝料が争点になることが予想されました。
男性のご両親としては、意識がない期間はもちろん、入院中も病院の指示で24時間付添をしていたこともあり、仕事を休んでつきっきりで看護をしていたという事実を勘案して相手方保険会社へ請求してほしいとのご意向でした。
弊所としても、お子さんが頭を打ったことの不安を抱えながら、24時間つきっきりで看護をされていたご家族の大変さ・不安な気持ちを汲ませていただき、裁判基準よりも増額した金額で相手方保険会社へと請求を行いました。
当然、相手方は増額部分につきすんなり承諾とはいきませんでしたが、交渉を重ねた結果、付添費を考慮した形で、傷害慰謝料部分が約143万円という非常にいい回答を引き出すことができました。
通院交通費は満額認めていただき、最終的には、裁判で争った場合に想定される賠償額を上回る金額での示談となりました。
弁護士の所感(解決のポイント)
事故の大きさやお怪我の内容から、当初後遺障害が残存するだろうと危惧しておりましたが、被害者の方が若年で回復力が高かったこともあり、後遺障害は幸いにも残存することもなく、治療終了となりました。
親御様は、付添費としての賠償にこだわられていましたが、親御様の精神的苦痛を被害者の慰謝料に加味するという形で、示談交渉時には慰謝料額での増額交渉に集約し交渉が行われました。
結果として、付添費として請求していた金額を含めた妥当な慰謝料額を獲得することができました。
損害の項目は請求する上で検討が必要ですが、最終的にいくらの賠償を総額として受けるかという視点も、ときには重要になってきます。
今回の交渉では、親御様の付添のご負担や息子様の怪我を案ずる精神的な苦痛を加味した慰謝料額が認められ、適正な損害賠償金が補償された事例であると考えます。
2021.12.17掲載
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