保険会社の提示では認められていなかった主婦の休業損害を含む85万円で示談解決した事例

主な損害項目	保険会社提示	示談額	増加額
慰謝料	32万円	60万円	28万円
休業損害	0円	25万円	25万円
合計	32万円	85万円※	53万円

※治療除く

相談・依頼のきっかけ

那珂川市在住の50代の方が、同乗していた車が信号停車中に追突されるという事故に遭いました。

相手方保険会社から提示された示談金額に納得がいかないということで、先にご依頼いただいていた運転手の方のご紹介で弊所にご依頼いただけることになりました

被害者は、ご自身のお仕事をする傍ら、お子様のお世話などを行い、兼業主婦として家事一切をこなしていました。

交通事故に遭い、仕事こそ休まずに済んだものの、日常の家事を行うことが難しくなりました。

それにも関わらず、相手方保険会社から提示された書面を確認すると、休業損害については今回お支払いはありません、というものでした。

主婦は家族を支える大切な仕事ですが、賃金が発生する職業ではありません。

事故によって怪我を負い、家事が思うようにできなかった場合に補償がどこまでなされるのかが問題となります。

弁護士・裁判基準では基準休業損害は、事故前年度の女性の平均賃金を主婦の収入として考えます。

本件でも、主婦としての休業損害を計算し請求しました。

また、慰謝料については、保険会社の基準で算定されていたため、裁判基準に少しでも近づくように増額交渉をしました。

交渉の結果、保険会社は弁護士が代理人として交渉に入ったため、慰謝料はすぐに裁判基準での支払に合意しました。

主婦としての休業損害の認定についても、自賠責保険の基準による額ではなく、女性の平均賃金を主婦の収入として考えた額で合意することができました。

休業日数についても、通院日すべてを休業日として認めさせることができました。

相手方保険会社から提示された賠償額は32万円でしたが、弊所にご相談・ご依頼頂き、弁護士が交渉したことで、合計85万円という適切な賠償額が補償されることができました。

相手方保険会社の事前提示は、典型的な保険会社基準の内容でした。

慰謝料はもちろんのこと、主婦の方の場合は基礎収入の算定基準も保険基準と弁護士基準とで異なるため、保険会社の提示金額では適切な賠償金額と程遠い内容であることが多いです。

本件は、運転手の方にご紹介いただき、関与させていただくことができましたが、まだまだ保険会社の提示金額で示談されている方は多い現状ですので、事故に遭われた場合は、ぜひ一度弁護士にご相談いただきたいと思います。